活性炭、海藻、柿の皮で 牛げっぷメタン減少

牛のげっぷに含まれる温室効果ガス・メタンの量を減らす飼料添加物の研究開発・実証が活発化している。添加物によっては排出量を最大98%減らせるとの例もあり、畜産分野での温室効果ガス削減に期待がかかる。

農水省によると、2021年度に国内の農林水産分野で排出した温室効果ガスは、二酸化炭素(CO2)換算で4949万トン。家畜のげっぷ由来のメタンはうち16%を占める。

同省は「飼料添加物は牛に与えるだけで、温室効果ガスの削減につながる。生産者が取り組みやすいのが利点だ」(畜水産安全管理課)と期待を寄せる。ただ、生産者メリットをどう明確化するかが今後の課題となる。

 国は30年度に、牛のげっぷ由来も含むメタンの国内総排出量を13年度比で11%減らす目標を掲げる。環境省によると、国内では稲作がメタン総排出量の4割、家畜のげっぷが3割を占める。牛1頭のげっぷからは肉用牛で年66キロ、乳用牛で年110キロのメタンが排出される。

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